そういえば、お兄様は数少ない使役獣マスターの称号を得ていた。だけど、まだ使役獣じたいは見つけることが出来ていなかった。

 戦場で行方不明になった後、使役獣を得たわけね。

 鳥のような目を持つ少年は、固まったまま微動だにしないマリユスとお姉様に両腕を差し伸べた。すると、二人はまるで糸が切れた操り人形のように少年の方に倒れこんだ。

 少年は、自分の二倍以上はある大人二人を受け取めた。それから、それぞれ肩にのせた。って視覚した瞬間には、彼は消え去っていた。

 なんなの?すごすぎない?

 こんなことが現実に起こるなんて。