「ったく、しけたものしかないな」
「そうよね。いままでで一番貧相で野蛮な食べ物だわ」

 マリユスとお姉様が、わたしたちにとっては最強の料理やスイーツをあろうことか全否定した。

 ダメダメ、わたし。

 いますぐぶっ飛ばしたりぶち殺したりしましょう、ってかんがえてはダメよ。

 そのとき、クロードがプイとうしろを向いてあるきだした。

 居間に向かっているのだ。

 招かざる二人の客は、そもそも居間にいるはずだったのである。