「クロード、どうかしたの?」

 勇気を振り絞り、尋ねてみた。

「いや……」

 彼は、ハッとしたようにわたしと視線を合わせた。 

「すまない」

 何にたいしてかはわからないけれど、彼が謝罪してきた。

「おかしな人ね」

 ほんと、いまの話の何にあんなに過剰に反応する必要があったのかしらね。

 不可思議でならない。