「あの戦いでレオナールがどうなったかはわかりません。剣を交えただけでゆっくり話をする暇はありませんでしたから。ですが、『ロラン、立派になったな。皮肉にも敵同士になったわけだ』。彼は対峙したときにそう言うなり、剣を振るってきたのです。王宮でのことです。彼は、潜伏していた数名の部下とともに王宮を制圧してしまいました。ぼくは、ぼくは手傷を負い、王宮から逃れるのが精一杯でした」
ロランは、よほど悔しいみたい。
がっくりと両肩を落とした。
「そんな……。あのお兄様が……」
「リン」
クロードの両手がわたしの両肩に置かれた。
ロランは、よほど悔しいみたい。
がっくりと両肩を落とした。
「そんな……。あのお兄様が……」
「リン」
クロードの両手がわたしの両肩に置かれた。