家事が終ると、遠乗りに出かけたりする。

 あるいは、自分の足で周辺の野山や村や町を訪れる。

 二人ともシャツにズボン姿。わたしは髪が短い為、一見したら男二人に見えなくもない。

 夜、夕食が終ると居間や彼の書斎で読書をする。

 けっして強制ではない。自然とそんな流れになってしまう。

 さすがはずっとひきこもっていただけあり、彼の所有している本の数は半端ない。しかも、ジャンルが多岐に渡っている。

 ちょっとした図書館のようなもの。

 読書好きなわたしとしては、この夕食後の時間は至福のときである。