「あのときのガキめ。おれを、おれを殴りやがって」
「時効よ」

 美貌を真っ赤にして怒鳴ってきた彼に、冷静な口調で知らせてあげた。

 彼が鼻白んだ。

 あっ、こんな屁理屈を真に受けるんだ。

 ちょっだけ笑いそうになった。