あのときのムカつくガキ、もとい将軍と睨み合っている。

 彼といい、小さい方の子、つまりロランといい、どちらもそうと意識しなければその面影を見つけることは難しい。

 ロランだって、あのときはほんとうに小さな男の子だった。彼がわたしと同年齢だということを、先日知った。
 あのとき、四、五歳の男の子のわりには彼は小柄だった。

「くそっ!くそっ!」

 将軍が先に沈黙を破り、目の前で足を踏み鳴らしはじめた。

 床板がギシギシと悲鳴をあげる。