どうした私、まさかマジでいけない身体になってしまったとか?


 マジかマジか、有りえん。それだけは勘弁してくれ。



 

 いつまで経っても、ヒナタ君は戻って来る気配がなくて、心配になって表に出てみれば....。


 入口の硝子越しに見える光景は、店先で何やら高身長な男たちに囲まれてるヒナタく....



ーーーって、ぇぇえええ〜⁉︎






 急いで店内を突き抜けて扉を開けば、またしても奴が居たのだ。




「....もう、営業終了ですので、って杏ちゃん?」



 私が出てきた事に吃驚したヒナタ君が私の姿を見るや否や、私を守る様に前に立ち塞がった。



 だけど、そんな彼の厚意も押しのけて物申す。



「こんな所まで来て何のつもり!?」








自分(オレ)の女の浮気を堂々と見過ごす程、心が広い訳じゃねーんだわ。」




 今日も今日とて強面二人を引き連れて、私の邪魔をしにやって来た詠斗は、私の身体に触れるヒナタ君の腕を掴むと引き剥がし....










 思い切り、拳を振り下ろした。






 ゴンッと、骨がぶつかる鈍い音と、アスファルトに打ち付け倒れるヒナタ君の姿を捉えて、




一瞬....呼吸をする事を忘れる様に、思考は停止した。