ようやく意味がわかった私は廊下を歩いていく田邊の後ろについていく。

申し訳ない、甘えっぱなしだ。この調子だと「飯は俺が作る」なんて言い出しそうだ。


確かに田邊は私のうちの勝手をほぼ知ってる。それくらい、うちには来てるから。


手際良く買った食材を片付けていく田邊を横目に、ありがとうの意を込めて一礼してからソファーに座った。



テレビをつけようにも、まだ夕方。ニュース番組しかやっていないな、と後ろを振り返ればもう片付けをし終わった田邊がこちらに向かってきていて。


私の隣に座った田邊と目が合う。



「本当に遥乃って、俺のタイプど真ん中」



言葉と同時に伸びてきた腕。


田邊の前に移動させられて、後ろからハグされている体勢になる。


でも田邊にこうして後ろから抱きしめられるのは、きらいじゃない。


田邊もこうすることが一番好き、らしい。