店の入口には、そこそこの人達が待っていて、
私達はそこを抜けて受付に進んだ。
モートン2名と、ブレナーの名字で受付をして。
順番まで併設されたウェイティングバーで待つ。
「なかなか混んでるね。
再来月貸切りなんて無理じゃない?」
「そうだなー、いつも気楽な、お馴染みロイの店にしとくか?
あそこならいつでも空いてるし、常連の顔ぶれがほぼ出席予定者だからな」
新しいお店を開拓できなくて、ブレナーには申し訳ないけれど、却っていつもの店の方がサプライズを怪しまれなくていいと思う。
「ところで、アレどうだった?」
スコットの言うアレは多分、アレの事だなと思った。
「結婚するから、ブライズメイドになれ、ってさ」
「はー、そんなに君達仲良かった?」
「友達じゃ私以外、独身が居ないんだって」
「……相変わらず、嫌な言い方する女だな」
「だな!」
今までなら、スコットがクレアの事を悪く言っても、私はまあまあ、なんて宥めてた。
だけど、もうそんな偽善者の顔はしない。