私、風香は透明人間にはなりません。



風船のおかげでここまで来れたから。



最初は誰かも分からなかったアヤセちゃん。



アヤセと絢瀬が同じだったのと、



妹というのはすずちゃんのことで、



妹の友達は私のこと。



そして私が手を滑らして飛んでいった風船。



あのどこが不吉だったのか、



今の私には理解不能。



自分で思ってたくせにね。



むしろ、風船のおかげで皆に会えた。



ずっと私を思っていてくれた修斗くん。



一度は捨てたお母さん。



風船が飛ばなければ、私はずっと一人だったかもしれない。



だけど……。



風船で集まった私たちは、



透明人間にならなくたってもういいの。



ありがとう。



















ℯ𝓃𝒹