「翔さん、お皿のご飯は固くなってしまっているので新しいものをよそいますね。」
果穂はそう言って、いそいそとキッチンでカレーを温めに行く。

翔はそんな様子をキッチンまで来て見つめて、そっと後ろから果穂を抱きしめる。

「本当に良かった…。果穂を失うかもと思うと怖かった…。」

「心配かけてごめんなさい。
もっと警戒すべきだったのに、急そぎだって言われて気が動転して…出かける前に翔さんに連絡を入れれば良かったと反省しています。」

「もう、いい。謝るな。
果穂が戻っただけで、もう十分だ。」
クルッと向きを変えられて正面から抱きしめられる。

翔は、果穂の額にキスをして至近距離で見つめる。頬にキスをしてから最後に、唇に貪る様なキスを落とす。

唇をペロリと舐められ舌がそっと差し込まれる。
味わう様にゆっくりと舌を絡められ、果穂の息が上がってしまう。
「……んっ……。」
頭がぼーっとして膝がかくんとしてしまう。

翔はすかさず抱き上げて、ソファに果穂を運ぶ。