緊張のクラス発表。
体育館の横に貼だされた紙に自分の名前を探しにいく。

自分の苗字の飯田を探す。
ー。あった。
3組か。

「萌あった?私3組。」

「あったよ。私1組だ。最後の最後に離れちゃったかー。でも昼休みとか話そうよ!」

「うん。そうだね。」

初めて萌とクラス離れた。
不安しかない。
3組のクラスメイトの名前見ても誰一人仲良くないし、ましてや苦手なメンツばかりだ。


新しいクラスごとに整列し、
担任発表

「三年の担任発表に移ります。」
担任発表の時はだいたい騒がしい。
先生達からも静かにしろと注意されても
きかないぐらいだ。

「1組は花峯先生。」
花峯先生は去年うちのクラスの担任だった先生。
萌、2年連続同じ先生だ笑
どんな顔してるんだろ笑

「2組は坂井先生」
あーよかったー。坂井先生は生徒指導で1番厳しくて怖い先生。

「3組は新しく赴任された椿先生」
椿先生は見た目は若くて爽やか男子な感じのイケメンだった。

同じクラスになった女生徒たちはきゃーきゃー喜んでいた。

教室に戻る時萌が駆け寄ってきて、

「あー楽しみなくなったー。また花峯ちゃんだよー。いいなー真穂は!あのイケメンでしょ?」


「別に先生に興味ないよ。ってか花峯ちゃんよかったじゃん、部活顧問もでしょ?萌。」


「新学期の楽しみ一気になくなったよー。まぁ坂井じゃないだけマシ。バスケ顧問もあのイケメンとか羨ましいよ。」

「坂井じゃないだけマシだね笑じゃぁまたねー。」

「どんな感じか教えてねー。」


新クラスのホームルームが始まった。

「今日から3組の担任になった、椿蒼耶です。顧問はバスケ部だけど、誰かいるかな?」

このクラスで、バスケ部は私だけ。
手を挙げるとみんなの視線が集まった。

「名前は?」

「飯田、真穂です。」

「真穂ね。よろしく。あっ、みんなにも言っとくが、俺は基本クラスの生徒を下の名前で呼ぶから。」

女子はきゃーきゃーいってるが、
男子はなんか馴れ馴れしいと思ってるみたいだ。

自己紹介が終わり、
休み時間になって、
配布物を取りに来て欲しいと椿先生から言われついていくと


「真穂はキャプテンなの?」

「いえ違いますよ。私去年までマネージャーだったので。」


「中学でマネはめずらしくないか?」


「いろいろあったので、」


「ほーん。そっか。あっ、これ教室もっていっといてくれ。」


「あっ、はい。失礼します。」