等間隔に並ぶ街灯。 次第に街の光が遠のいていく。 やってきたのは――――海辺。 夜の海に来たのは初めて。 潮の香りがする。 バイクから降り、ヘルメットを外すと、ハルキさんが口を開いた。 「巻き込むつもりなかった」 ……巻き込む? 「ヒナタを狙う輩が現れる前に。遠ざけるべきなんだろう」 「……わたしが。狙われ……る」 いったい誰に? 「それでもそばにいて欲しい」 「……ハルキ、さん」 「ヒナタのこと。俺が守るから」