そんなことを言えずに思考を巡らせていると、ふと視線を感じて顔を上げる。

 ばちりと視線があった。

 ............

 ..................

 ........................⁉

 ひっひかり⁉

 びっくりして思いっきり目を見開く。

 すると、星が気まずそうに視線をそらした。

 ............えっ?

 今の、何?

 頭の中がこんがらがってくるけど、来夢たちが話してる声が聞こえて、ぱっちりと目が覚めた。



「............んんー?」

「だからぁー......」

「うるさいぞ」

「うるさくない!」

「..................うるさいって言われんぞ......」

「......⁉ そっそんなことは......⁉」



 来夢が動揺しているのが見えた。

 にしても、本当に仲良しだなあ......。

 こう冗談を言い合って、素直になれてはないと思うけど、相手のことを大事に思ってるのが伝わってくる。

 

「「ある」」



 二人、そっくりな声が重なって教室に響いた。

 大空と翼皐......!

 二人は私に向けて、手を振りながら挨拶をしてくる。



「「おはよ」」