AOの二人は慈雨より一つだけ年上で、デビュー当時はまだ中学生だった。


にもかかわらず、
大人びたビジュアルと、優れた歌唱力、ダンスの技術を兼ね備えていた。


自分と大して年齢の変わらない子たちが、スポットライトをあびて活躍している。


慈雨の心を掴むには、それで十分だった。


今思えば、一目惚れだったんだな、と慈雨は思う。


テレビに映った時も、雑誌に載った時も、ラジオから声が聞こえてきた時も、気付いたら真広の姿を追っていた。


そうしているうち、真広がいつもファンを第一に考えていることや、真摯に仕事に向き合っていることにも気付いて。


いつしか真広の存在にどっぷりとはまっていた。