「あんまりにも、綺麗、だから」 途切れ途切れにキミが伝えてくる。 「世界が?それともわたしが?」 後者は冗談交じりに言ったつもりだった。 だけど、「どっちも」と真剣な顔をしてキミが言うから、つられて涙が込み上げてくる。 「キミも、綺麗だよ」 涙で濡れた顔、強風で絡まった髪。 いまのわたし、絶対綺麗じゃないのに。 「よな」 名前を呼ばれる。 何度も、何度も。