鳴海あかり。社内でも美人で有名で、モデルもこなす完璧なそのスタイルから、いつも男女問わず羨望の眼差しを受けている。私より七つも年下で、若くその綺麗なルックスを武器に男性社員の心を鷲掴みにしている────と、噂の絶えない華やかな存在だ。
性格はまぁ置いといて、どこを取っても文句のつけ所ない彼女。私のような劣等感の塊相手に、どこをどう敵視しているのか全く分からなかったのだが、原因はやはり私の周囲にいる野郎二人。出会って程なく理解した次第で、それ以降はこの会社内ではなるべく距離を取っていた。
きっかけは小間物屋『花扇』の店長、高崎直哉さん。彼とここの社長さんが友人同士で、人手不足でバイトを探していた時雇われたのがきっかけ。最初は嫌々ながらも一度だけと了承したのが二ヶ月ほど前で、思わぬやり甲斐を感じたことに気づき、今現在は大きなイベントの依頼で人手が足りない時には声をかけてもらうようになっていた。
下手すれば本職よりも待遇がよく、不満ひとつなかったはず⋯⋯だったのだが、やはり何事も順風満帆にはいかないものだ。
人生に落とし穴は付き物なのか? 以来、よく出入りするようになってしまったがために、不幸にも出会ってしまったのが『鳴海あかり』だった。
性格はまぁ置いといて、どこを取っても文句のつけ所ない彼女。私のような劣等感の塊相手に、どこをどう敵視しているのか全く分からなかったのだが、原因はやはり私の周囲にいる野郎二人。出会って程なく理解した次第で、それ以降はこの会社内ではなるべく距離を取っていた。
きっかけは小間物屋『花扇』の店長、高崎直哉さん。彼とここの社長さんが友人同士で、人手不足でバイトを探していた時雇われたのがきっかけ。最初は嫌々ながらも一度だけと了承したのが二ヶ月ほど前で、思わぬやり甲斐を感じたことに気づき、今現在は大きなイベントの依頼で人手が足りない時には声をかけてもらうようになっていた。
下手すれば本職よりも待遇がよく、不満ひとつなかったはず⋯⋯だったのだが、やはり何事も順風満帆にはいかないものだ。
人生に落とし穴は付き物なのか? 以来、よく出入りするようになってしまったがために、不幸にも出会ってしまったのが『鳴海あかり』だった。