布のようなものが巻かれているから、冷たさはないけど、ずっしりとした、重みがあった。


「私の能力で……少し拘束をさせてもらいました」


 私の質問に、当たり前のようにそう答えた司空さん。


 どうして……こんなものを……?


 まるで、私が逃げないように、縛っているみたい……。


「……申し訳ございません」


 真顔の司空さんから、感情が読み取れない。


 司空さんはいつも笑顔で、穏やかで……優しい人だけど、今は何を考えているのか……全くわからなかった。


 いつもとは違う司空さんの姿に……思わず怖いと思ってしまった。


「どうして、こんな……」


「鈴蘭様を守るためです」


 私を、守る……?


 そんなふうには……。