声がしたほうを見ると、いつからいたのか扉の前に司空さんが立っていた。


 笑顔でこっちに歩み寄ってきてくれた司空さん。


 び、びっくりした……。


「お、おはようございます……!」


 私も慌てて挨拶をしてから、体を起こした。


 ……あれ?


 足に、違和感を覚えて視線を向ける。


「え……?」


 布団から出た私の足には、輪っかのようなものがつけられていた。


 よく見ると、手にも同じものがついている。


 それは無機質なものではなく、小さく光っていた。まるで、天使の輪っかみたい。


 ベッドから動こうとすると、その輪っかの光が濃くなり、どっしりとした重みが生じた。手足が動かせなくなり、身動きが取れない状態に。


「あの、これは……」