私は……誰が何を言っても……夜明さんの言っていることを信じたいっ……。


 夜明さんが――私を信じてくれたように。


「今はまだ……受け入れられなくてもいい……だから少しずつ……思い出してほしい……」


 美虎ちゃんも妖術をかけられているとしたら、大変だ……。


 美虎ちゃんも、他のみんなも……夜明さんのことも、助けなきゃっ……。


 “あの人”から……。


 さっきの、黒髪の男の人のことを思い出した。


 でも……あの人、どこかで見覚えがあるような……。


「……っ」


 また、頭が……っ。


「鈴蘭、大丈夫!?︎」


「う、うん……! 平気だよ……!」


 さっきから何度も心配をかけてしまってる……。