「え…美味しいんだけど…!?」
「あは、まじでぇ〜」
私は思わず、目の前のチャーハンと、隣で同じチャーハンを口に運ぶエロサイコパスを5回ほど見比べた。
「信じられない…こんなどうしようもない人間から、こんなに素晴らしく美味しい料理が出来るなんて…!!」
「うーん、なんかメッチャ、ディスられてる気もするけどありがと⭐︎」
目の前のチャーハンは一見何の変哲もない普通のチャーハン。でも、なぜか私の作るそれより数倍美味しく感じた。
私の冷蔵庫にあった残り物食材で、こんなに手際よく美味しい料理が作れるなんて…
「あなた何者!?」
「アハっ⭐︎俺器用だからねぇ、て•さ•き」
そう言って中指と人差し指を卑猥に動かすクウマ。
一瞬、急上昇したコイツへのイメージが再び急降下する。
「あー、ハイハイ。この料理も女を落とすテクの一つってワケね?さすがですねー(棒読み)」
「はは、それはどうかなぁ?」
クウマがチャーハンをスプーンですくいながら、ふっと口角を上げた。
「求められてねーから、こんなの。ほんとに好きなコにはさ?」