「……で?これは一体?」
「食料。ありがたく食うがいいですよ」
パチッ、とクウマが一回瞬きをして。
「この、そのまま丸ごとのキャベツとにんじんと賞味期限ギリギリのハムが?いやあ、斬新なおもてなしだねえ」
「言っときますけど全くもてなしてないから!!これが不服ならはよ帰れ!巣に!」
「うーん、もしかして俺、あんまり人間扱いされてない?」
にへらあ、と笑うクウマを、私は仁王立ちしたまま睨みつける。
私渾身の頭突をかましたにも関わらず、クウマはさほどダメージも負っていないようで、空腹だのお腹ペコリナイト☆だの煩すぎるので、とりあえず冷蔵庫にあった食料をそのままクウマに投げつけたところである。
一人暮らしも同棲経験もあるからそれなりに料理はできるけど、決して好き好んでやるわけではない。むしろ、この歩くエロサイコパスに食わせてやる料理などあるわけもなく。
「ココちゃん目が三角だよお。もぉ、さっきまでの感じてる可愛いココちゃんとは別人みた「殺すよ???マジで」
包丁片手ににっこり微笑むと、歩くエロサイコパスもさすがに、生命の危機を感じたらしい。ふぅ、とため息をついて立ち上がった。
よかった、やっと帰る!と思った…のに。
「わかったよココちゃん、キッチン貸して?こんどは俺の料理で感じさせて、あ・げ・る♡」