「ちょっ、なっ…!?」



クウマが私の首筋に顔を埋めて、ちゅ、と軽くそこに口づけた。



「ちょっ、ちょ!?何して…!!」


「んー、黙って」


「いっ…」




チク、とした痛み。そしてそこを労わるように、生暖かく湿ったもので舐められる。




「んっ…」


「んー、ココちゃんちょっと瘦せすぎかなぁ、もーちょっと食べ応えあった方が俺好み」


「何言ってっ…や、んっ…」


「でも」




私の頬の辺りをくすぐっていた柔い茶色の猫毛が離れていく。同時に、生理的な涙でちょっとボヤけた視界の中で、クウマが――微笑んだ。




「でも、感じてるときの顔とか声は…嫌いじゃない」



「だっ誰が感じて…ぎゃっ!?」




グルンと視界が反転する。



見えるのは、不敵に微笑んだクウマだけ。



私…押し倒されてる!?





「こここっ、こっ、こんなことしてただで済むとでも思ってるんですかっ、けっ、ケーサツ!ケーサツ呼びますよ!?」



「ふ、やっぱウケんねー、オネーサン。こういうトキ、そーゆーコト言うのは可愛くないなぁ~」




クウマの手が私の腰あたりを撫でた。




「んっ…」




何これ、服の上からちょっと触られただけなのに、なんで声が出ちゃうの…!?




「はは、でも…



サイキョーに可愛いね」