私は怒りに任せ、ドンッと思い切り壁を叩いた。
途端、ピタッと喘ぎ声が止まる。
ふっ…これでいい。ここは集合住宅。あなた達だけの愛の巣ではない!!
私は清々しい気持ちで、島田さんとのライムを続行した。
島田さんも今はお家での寛ぎタイムなんだろうか。リズムよく次々返事を寄越してくれる。
ふふふ、なんか幸せかも〜…
ピンポーン
と、ぬるま湯のような幸せ気分に浸っていたら、突如ピンポンが鳴り響いた。
私はこないだ、衣服を入れるプラスチックケースをネットでポチッたとことを思い出す。
だからつい、警戒心なくその扉を開けてしまったんだ…。
「こんちはー、これ、引越しのご挨拶のミカンでーす」
卑猥男の来訪とも知らずに…!