また何かのメルマガかな?なんて思いながらその文字をタップする。
だけど、見慣れた緑色のメッセージアプリに続いて現れたのは、見覚えのない猫のアイコンだった。名前は“シマ”とある。
…誰だろこの人。
脳内の連絡先に猛スピードで検索をかけながらも、とりあえず既読をつけないようそのアイコンを長押ししてみた。
『先日ラーメン屋で遭遇したものです。こないだは本当にごめんなさい。洋服は大丈夫でしたか?』
…もしかして。
私の脳内検索機能が、ピコン!と一つの人物を弾き出した。
「んああっ!こないだのストライプのハンカチの彼!!」
「…え、どしたの急に…」
「ほら覚えてない!?こないだラーメン屋でぶつかって、連絡先交換した…!」
「ああ、え、もしかしてその人からライムきたの?」
「そう!!!」
アイコンをタッチして、画像を大きくしてみた。
淡いグレーの毛色の猫が、毛布の上でゴロンと横になっている写真。
「んはっ、かわいいィ~」
「心瑚、それ職場で出す声じゃないから。あと体をクネらせるな」
「亜紀ちゃん厳しい!」
これが体をクネらずにいられようか!?いやいられない!!!