「はぁ~…」
「…なんか悩んでる?今は彼氏いないのに」
「彼氏いなくても悩み事くらいあるってば!」
今日は忙しくて、お昼に入るのも少し遅くなってしまった。
ちょうど同じタイミングでお昼に入った亜紀ちゃんは、今日もおいしそうな手作りのお弁当を食べている。そんなおいしそうなお弁当を眺めながら、もう一度ため息をついた。
「隣人のクセが強すぎて…」
「隣人ってあの例のイケメン?」
「うんイケメン卑猥男!あーーーもう、ほんと最悪。引っ越そうかな…」
「引っ越すお金ないでしょ」
「…亜紀ちゃん」
「言っとくけど泊めないよ?」
「亜紀ちゃーーーん(涙)」
ああ、今日も帰りにあの卑猥男と遭遇したらどうしよう。
昨日もいかがわしい声が聞こえたら嫌だと思って、テレビの音量をほぼ最大にして眠ることになってしまった。
このままでは、私の貴重な睡眠時間と電気代がピンチだ!
「あーあ、なんかいいことないかなぁ」
また一つため息をついて、手持無沙汰にスマホを開くと、“新着メッセージがあります”の文字が目に飛び込んできた。