数日が経った。

夜の8時にメールが送られてきた。

差出人は【記憶屋 風間】。

内容を確認すると【ご依頼は完了しました】そう書かれていた。

「どうして急に…」

先輩は記憶を消す事に了承したという事なのか?

記憶屋とのやり取りを考えたなら、それ以外に理由が見当たらない。

それならば先輩は僕の死に耐えられないと思ったのかもしれない。

もう2度とツラい別れを味わいたくないと思ったのかもしれない。

突然の吉報に困惑してしまったけど、これでいいんだ。

これで何も思い残す事なく死ねる。

「うぅぅぅぅ…」