ひと通り試してみたが、記憶屋には繋がらなかった。

残りはただ一つ。

心から祈るというものだった。

そんな現実離れした方法に嫌悪感しかなかったけど、他に方法が残されていなかった。

やるしかなかった。

僕は祈った。

心から祈った。

【記憶屋さん、僕の願いを聞いて下さい。どうか、どうか僕の願いを聞いて下さい】

プルルルル…プルルルル…

メールが送られてきたようだ。

スマホの電源を入れて差出人を確認すると…

そこには【記憶屋】と書かれていた。