「では最後に、決めて頂く項目があります。これから、あなたから記憶を取り出しこの木箱【記憶箱】に封印します。でも必ず封印を解かなければなりません。その日を決めて下さい」

「そうなんですか…」

彼女は、きっと記憶は完全に消滅すると思っていたのだろう。

当然といえば当然なのかもしれない。

「いつでも構いません。何年後でも何十年後でも。ただし、設定した日に封印を解かないと、自動的に封印が解かれます。忘れないで下さい」

「わかりました」