「それはそうと、お昼代は僕が出しますからね」

「そう?」

「絶対ですよ」

「はーい」

先輩は体の前で小さく手を上げていた。

笑うとエクボができるその顔は、全てを許せてしまう…そんな笑顔だった。

それから僕らは映画館に行った。

先日始まったばかりの話題のホラー映画だ。

ちなみに元カレはホラー系の映画が好きだったようだ。