男性から好きと言われたのは初めてだった。
社長が私を好き?
社長からそんな雰囲気を感じたことは一度もない、と思う。
なんか段々自信がなくなってきた。
最近美味しいものをいっぱいご馳走になってたのは、そういうことだったのか?
ご飯に夢中で、社長のことなんて全く目に入っていなかった。
マジか、どうしよう、どうしたらいい?
社長は駄目なら別れればいいと軽い気持ちで付き合えるような簡単な相手ではない。
そもそも社長は私と結婚したいと明言しているのだ。
少なくとも私のことを敵認定した分室からの電話攻撃を真っ向から受ける覚悟が必要だろう。
かと言って、付き合いを断ったら仕事に支障はないのだろうか。
今更営業に回してもらえるとも思えないので、万が一の時は再就職先を探すしかない。
派遣社員として経験を積むのもいいかもしれない。
「せっかく仕事が楽しくなってきてたのに!」
私は叫び、頭をかきむしった。
*
私の中ではほぼ答えが出ていたが、社長にどう切り出していいかもわからず、結論を先延ばしにしていた。
その間分室からの電話攻撃は止むことなく続き、私と社長のあらぬ噂も立ち始め、このまま有耶無耶にはしておけない感じになるまでに、そう時間は掛からなかった。
就職してまだ半年しか経っていないし、やっと秘書の仕事にも慣れてきてこれからもっと頑張ろうと思っていたのに、何でこんなことになってしまったのか。
同じことをいくら考えてもしょうがないので、社長に返事をするための時間を取ってもらえるようお願いした。
社長室で簡単に済ませてしまいたかったのに、わざわざ個室のある店でランチを取りながら話すことになってしまった。
*
はあ、今日もランチが無駄に美味しくて困る。
この至福の時を手放すことになるのかと後ろ髪を引かれる思いではあるが、ちゃんとお断りをしなければ。
「社長のお気持ちは大変光栄ではありますが、やはり私には荷が重いというか、社長とお付き合いをしたり、ましてや結婚なんてとても考えられなくて、、本当に申し訳ありません」
すると社長は間髪入れずに
「母のことがなければ考え直せるのだろうか、そのつもりがあるならすぐに手を打つから全く問題ない、気にするな」
と言い放った。
ん?私ちゃんと断ったよね?断ったことがなかったことになったような気がするのは気のせいなのかな?あれ?今どういう状態?
わけがわからなくて混乱状態の私に、社長はゆっくり落ち着いた声で質問してきた。
「俺はお前のことが好きだと言っている。お前は俺のことが嫌いなのか?」
社長のことは、嫌い、ではないので首を振る。
「じゃあ、お前は俺のことが、好きか嫌いかならどっちだ?」
社長のことは、好きか嫌いかなら嫌いじゃないから、、
「好き?」
社長は満足気に頷き、私のためにデザートとコーヒーを頼んでくれた。
え?
え!?
社長が私を好き?
社長からそんな雰囲気を感じたことは一度もない、と思う。
なんか段々自信がなくなってきた。
最近美味しいものをいっぱいご馳走になってたのは、そういうことだったのか?
ご飯に夢中で、社長のことなんて全く目に入っていなかった。
マジか、どうしよう、どうしたらいい?
社長は駄目なら別れればいいと軽い気持ちで付き合えるような簡単な相手ではない。
そもそも社長は私と結婚したいと明言しているのだ。
少なくとも私のことを敵認定した分室からの電話攻撃を真っ向から受ける覚悟が必要だろう。
かと言って、付き合いを断ったら仕事に支障はないのだろうか。
今更営業に回してもらえるとも思えないので、万が一の時は再就職先を探すしかない。
派遣社員として経験を積むのもいいかもしれない。
「せっかく仕事が楽しくなってきてたのに!」
私は叫び、頭をかきむしった。
*
私の中ではほぼ答えが出ていたが、社長にどう切り出していいかもわからず、結論を先延ばしにしていた。
その間分室からの電話攻撃は止むことなく続き、私と社長のあらぬ噂も立ち始め、このまま有耶無耶にはしておけない感じになるまでに、そう時間は掛からなかった。
就職してまだ半年しか経っていないし、やっと秘書の仕事にも慣れてきてこれからもっと頑張ろうと思っていたのに、何でこんなことになってしまったのか。
同じことをいくら考えてもしょうがないので、社長に返事をするための時間を取ってもらえるようお願いした。
社長室で簡単に済ませてしまいたかったのに、わざわざ個室のある店でランチを取りながら話すことになってしまった。
*
はあ、今日もランチが無駄に美味しくて困る。
この至福の時を手放すことになるのかと後ろ髪を引かれる思いではあるが、ちゃんとお断りをしなければ。
「社長のお気持ちは大変光栄ではありますが、やはり私には荷が重いというか、社長とお付き合いをしたり、ましてや結婚なんてとても考えられなくて、、本当に申し訳ありません」
すると社長は間髪入れずに
「母のことがなければ考え直せるのだろうか、そのつもりがあるならすぐに手を打つから全く問題ない、気にするな」
と言い放った。
ん?私ちゃんと断ったよね?断ったことがなかったことになったような気がするのは気のせいなのかな?あれ?今どういう状態?
わけがわからなくて混乱状態の私に、社長はゆっくり落ち着いた声で質問してきた。
「俺はお前のことが好きだと言っている。お前は俺のことが嫌いなのか?」
社長のことは、嫌い、ではないので首を振る。
「じゃあ、お前は俺のことが、好きか嫌いかならどっちだ?」
社長のことは、好きか嫌いかなら嫌いじゃないから、、
「好き?」
社長は満足気に頷き、私のためにデザートとコーヒーを頼んでくれた。
え?
え!?