「先生にむいてるんじゃない?って言ったことがあってね?そのときの顔、今でも覚えてるわ。まさに青天の霹靂!って顔をしてたの。付き合うようになっても、あの時みたいな顔は一度も見せなかったけど」



「っ…そう、ですか」



あぁ、やっぱりそうなんだ。



薄々感ずいてはいた。



先生が『先生』になった理由。



それはきっと、花咲音さんに「向いてる」って言われたから。


そのたった一言で自分の人生を決めることができるくらい、花咲音さんが大好きで…大切な“彼女”だったんだ。



「って…やだ。私、なずなちゃんにこんなこと言っちゃって…。過去の話だから気にしないでね?」