〜*凛花side*〜



ほぇぇ〜


お、お値段が、、、



伊吹くんのピアス選びについてきたのだけれど、
普段行かない様な高級なお店ばかりで
おどおどしてしまう。



ショーケース内を見ながら
ピアスを選んでいる伊吹くんにただただ必死についてまわる
しかできない私...。




「凛花さんはピアス?穴開いてるんだっけ?」



「うん!今つけてるのピアス!
仕事ではつけられないんだけど、
お休みの日はだいたいいつもつけてるかな〜」



そっか、見せて。
と言いながら私の左耳に触れる伊吹くんの手に



思わずびくっとする私。



「へぇ〜かわいいね。似合ってる。」



「...あっ.....ぁありがとう。」



あの、伊吹くん。
店員さんに見られてます...





「これとかどうかなぁ?」



伊吹くんが指しているのは
リングが2つ重なった様なデザインの
ブラックの小さなフープピアス。


「すてき!!黒選んじゃうのはやっぱり"BLACK"だから?」



「正解!笑
いや、ピアスはシルバーばっかりだからせっかく買うなら黒どうかなって!」



「似合うよ!これにしなよ!
お姉さんが出してあげる!!」

って言いたいところだけど...

チラッと見えた値札には可愛くないお値段が。




「え、やだ。自分で払う笑
ちょー良いの見つけちゃった最高〜
ちょっと会計してくるから色々見て待ってて!」



そういって店員さんと行ってしまった。



伊吹くんは何もいってこないけれど
私は知っている。
来月初めに伊吹くんの誕生日が来ることを。




教えてもらっていなくても
彼は有名人。

誕生日なんて調べればすぐに出てくる。



プレゼント何にしよう...


それが今1番の悩み。




考えながら待っていると、



「お待たせ!買えた〜!!」


と、嬉しそうに伊吹くんが戻ってきた。