先日の襲撃事件の首謀者である呪術師は、何重もの封印が施された地下牢に幽閉。副王もフィアーナ側が捕縛し、こちらへ引き渡された。
今回の婚姻の儀で女王様が出席された際、処遇について話し合いが持たれた。

呪術師はフィアーナが責任を持ち、永久幽閉。(呪力が強すぎて処刑しても死なないから)
副王は身分領地すべて剥奪の上に、一生涯の労刑を課された。もちろん、また問題を起こせば処刑される。

そして、副王や呪術師の野望を阻止したアスター王子、ドン・コレッツイを捕らえたピッツァさんは叙勲され、出世した。ピッツァさんは女伯爵の爵位を賜り、アスター王子は正式な立太子が発表されたんだ。

2人はそれに相応しい活躍をしたんだから、納得。
むしろ、わたしまで誇らしい気分になる。

オマケで国王陛下はわたしを騎士及び龍騎士に叙すると内々に打診されてきたけど……。

わたしは、「まだ未熟ですから」辞退しておいた。

評価をくださったのはとても嬉しいし、ありがたい。
でも、あの襲撃事件では自分自身の無力さにどれだけ歯噛みしたか。
ブラックドラゴンをはじめとしたたくさんの人たちの協力があったからこそ、わたしもほんの少しだけ活躍できたんだ。

まだまだ、わたしは理想の騎士には程遠い。その道は長く険しいのだから。