「ひょっとして、おめでた?」

トイレから出てくるとかれんが言った。

「…多分」

間違いないと思う。

「おめでとう!」

松原くんと吹田くんがそれぞれから言われる。

「ありがとう…」

「…うれしくないの?」

松原くんは俯き加減の私を覗き込む。

「うれしいんだけど…。
今はそーちゃんに言えない」

「なんで?」

不思議そうな顔をした吹田くん。

「今、大切な時期だもん。
今週末もあるから」

「でも、病院は早く行かないと」

かれんの言葉に私は頷いた。