「父ちゃん、いつまでもつかな…」

開幕戦もあと少し。

睦海の遊び相手をしてくれていた祥太郎くんが家にやって来てご飯を食べる事になった。

思わず、呟いた祥太郎くんはしょんぼりしていて元気がない。

その横で睦海が祥太郎くんの顔を不安そうに見つめている。

聞けば最近、賢司さんの食欲が落ちてきていて、不安で仕方がないという。

「それは、お昼ご飯の時も思っていたけどね」

そーちゃんは祥太郎くんを見つめる。

祥太郎くんはため息をついて箸を置いた。

「俺…まだ高校2年だし。
あと2年、高校残っているのに、お金とか続くのかなあって」

祥太郎くんは私の通っていた私立高校に通っている。

不安になるのも仕方ない。

「俺が…」

そーちゃんは祥太郎くんを見て微笑んだ。

「それくらい面倒見てやるよ、安心しとけ」

祥太郎くんは切なく笑う。



もうすぐ、開幕戦があるというのに。

祥太郎くんの様子が不安で仕方がなかった。