ちらつく雪。



あの日の雪は。



拓海くんの命を奪っていった白い天使の羽みたいにはかなくて。



でも今日は。



どっしりと、しんしんと降る雪。






「そうだ」



準備が終わって、私は手を叩いた。



「今日こそ、見れる気がする」



私の言葉に祥太郎くんと梓ちゃんは不可解な顔をしていた。





そーちゃんが帰ってくるまで、暇つぶしも兼ねて。



クローゼットの奥から箱を取り出した。