「そうか、そーはそんな事を言ってたか…」

賢司さんは申し訳なさそうに呟く。

「あいつの性格では、睦海の事を愛せなくなるなんて事、ないのにな」

私もそう思う。

でもそーちゃんにとっては自分の過去が、許せないんだろうな…



「来てたんだー」

やがてそーちゃんはバイクの引き取りから帰って来て、睦海は賢司さんの元から猛ダッシュでそーちゃんに駆け寄った。

「パパー!!」

そーちゃんは睦海を抱き上げて頬にキスをすると睦海もそーちゃんの額にキスをする。



何とも微笑ましくて。

周りにいる人も自然と笑みがこぼれる。