1999年(平成 1 1年)の秋頃に、可愛らしい絵のついた封筒を見つけてしまった。表には「尚ちゃんへ」と書かれてあった。
中の手紙に書かれてあったのは、次のような内容だった。


  私のたった1人のの尚ちゃんへ

尚ちゃん、この頃美佐子は怒りっぽくてごめんね。赤ちゃんができて、体調がよくなかったことや、急に 尚ちゃんがいなくなっちゃったら どーしょーって不安になって 情緒不安定みたい。

だからって 尚ちゃんに憎まれ口言ったりするのは まちがっていた……。
ごめんね。

私ね、尚ちゃんに 赤ちゃんできたって言って おろしてもいーよって言ったじゃない。
でも、その時 尚ちゃん きっと神様が2人は結婚しろって言ってるんだよ。 だからおろしちゃ ダメだよ。
育てようね。って言ってくれたでしょ。

その時私は 知らん顔で なに言ってんのよって 冷たく言ってた。
あまりにも うれしかったから 
反対に ひねくれちゃった。

今は…… 尚ちゃんが そう言ってくれた その言葉を信じたい。
たとえ それができなくても 尚ちゃんが言ってくれた あの時の言葉に
うそはないから……。

私は尚ちゃんを愛しているのだから、
その愛し合ってできた赤ちゃんだから たとえ 1人ぼっちでも尚ちゃんの赤ちゃんを産もうと 決心しました。
3度目の正直だからね。