肩を震わせ、鼻の奥がじーんと痺れる。やばい泣きそう……。翔太の眼が怖い。

今の鋭い眼が優しい穏やかな眼になることも知っているのに、眼を合わせることも出来なくて、下を向く。

スカートを両手でにぎりしめしわが出来る。



チッ、と翔太の舌打ちが聞こえ、またあたしは縮こまる。
どのくらい時間が経ったのか分からない。だけど、窓の外は景色が流れている。けれど赤信号で停まっていた時間しか経っていないことだけは確かだ。

永遠にも長い時間に思えたのはあたしだけ。


もっと素直になれればいいのに、翔太の前では強がった言葉を返すことしかできない。


ごめん、本当は嬉しかった。けど素直に頷くことが出来なくて、意味わかんないとか言っちゃった。