「意味がわからないわ!」

「そのままの意味だろ、ばかじゃねぇのか」

「はぁ?翔太こそ、なんでも自分の意思が通ると思ったら大間違いよ!」

「俺様が言ってんだから言う通りにしろ」

「あ、あんたの言うこと聞く義理はないわ!」



自分でも売り言葉に買い言葉だということはわかっている。

だけど最近までいがみ合っていた翔太に素直になれるはずもない。


衝動のような翔太の告白に晴れて付き合えるようになったのは数日前。それはいいのだけど、喧嘩は絶えない。


あたしの言葉を聞いてカッとなった翔太はあたしを射殺すような鋭い眼光を向ける。

今でもあたしはその眼が怖い。
不器用だった翔太の行動の結果、と知ってもこの眼に怯えていた過去は消えない。