「なんかとはなんだ。親切に金もかからず送ってやる、ってんだ、大人しくしろ」

「誰も頼んでないわ!下ろして」



睨み付ける翔太を真っ正面から受け止めることが出来なくてあたしは眼が泳ぐ。


カチと音がすれば翔太はシートベルトを外してあたしのほうに乗り出して来た。



「イヤ、やめて。誰も見てないならする必要なんてな、……ん」



逃げるあたしに追う翔太。
狭い車内じゃどうにもならなくて、結局あたしは狩られてしまう。

深い深いディープキスに息を継ぐ間もない。


もう、何も考えられない。