――ねえ、あたしのことまだすき?



ずっと聞きたくてでも聞けなかったあたしの奥深くに眠ってるもの。

言葉がほしい。


仲直りしたのかわからなかった曖昧な状態だったのに、言葉をもらった今。
するりと口から出てしまった。

意識した言葉じゃなくてあたしは慌ててしまう。
あ、と思わず声を漏らしてしまうほどに。


失敗した、聞くんじゃなかった。
どんな答えが返って来ても冷静になれる自信がなかった。



「ごめんなさい、何でもないわ。忘れて、明日待ってるから」



口早に告げて早く翔太との繋がりを切りたかった。
あれほど渇望していた翔太との繋がりをたった数分の間に意思を翻し、あたしから切りたがるなんて、笑えるわ。



「じゃあ、おやすみなさい」