☆短距離☆

いつの間にか私たちの号令飲みは暗黙の了解になっていった

誰も、次いつ会おう、飲み行こうとも言わない

ただ、毎週日曜日の夜に場所を指定する電話が鳴る
毎回、次は翌日休みの日にしようと言いつつも、日曜日のオール飲みは途切れることなく続いた

時には池袋、時には新宿
少しの睡眠は確保するために、唯一一人暮らしのユーマの家に最終的にたどり着く

その度、私とユーマはお互いの温もりを感じながら寝るの


そして回数を重ねるごとに、私の心も揺さぶった

思い出す
優しいこと
思いやりがあること
笑顔が可愛いこと

私がなぜ君を好きになったのか


「好き」が「愛」に変わっていく…


一緒に過ごす時間と比例して、ユーマへの好きがハイスピードで積もっていく
今までとは比べようにならないくらいに


暇さえあれば一番に考える

ううん、暇がなくても頭にある

一日24時間中、何時間君のこと考えてるかなんて、わからない
だけど、どうしようもなく気になって、なにを考えているのか知りたくて

連絡気にして、会いたくて、思い出して

ただの日常会話でも嬉しくて


だから言えない