興味津々というようなカイちゃんとミサが前のめりになりながらユーマの顔を覗き込んでいる

「いるっていうか…

最近できた」

その瞬間、私の心臓が鈍い音をたてた


「おぉ〜!まじで?!」

「え?どんな子?どこで会った子?年上?年下?」

ユーマに降りかかる質問の雨


いやだ…心臓の嫌な音がする…

ドクンドクンとなる心

止まって…こんな狭い部屋…気づかれちゃう…

ユーマはそう簡単に彼女は作らない
今までだって、メンヘラちゃん以来そんな感じなかった…

鉛が落ちたような感覚…


私、なんでこんな気持ちになってるの?


もうどうでもいい
ずっと前に捨てた恋だから

そう、思っていた

今更また追いかけようとも思わない

でも、止まらない


会っていなかった期間、あなたのことは心の片隅にしかなかった
目の前にいる人に夢中になれた

なのに


あなたに触れたい気持ち
優しくされたい
一緒にいたい
笑顔を向けられたい

愛されたい…


一斉になって溢れかえってくる

どうして?

次々と答えられていく「彼女」の情報

年齢、出会い、性格、告白の言葉


やめて、聞かないで、話さないで
私が掴めなかった立場にいる女の話なんて聞きたくない

知りたくない

他の女のために必死に走る姿なんて、想像したくないよ


さっきミサに言った言葉