だから今回は、フラペチーノに加えて、ケーキもプラスで付けないと割に合わないよな。

そう思っていたが――。


〈電話を切ってからずいぶんと連絡が遅かったけど、マネージャーの先輩とどこかに行ってたの?〉


予想と違って、トゲトゲしい言葉が返ってきた。


〈そんなわけないやんっ〉


すぐに否定してみたけど、なんだかいつも莉子と様子が違うような気はした。


〈その先輩の家、マネージャーの中でも一番遠いから、送るのに時間がかかっただけや〉

〈…でも、本当にそうだったかなんて…証明できないじゃん〉

〈証明…?〉


…やっぱり気のせいじゃない。

こんな詰め寄るような言い方、莉子らしくない…。


戸惑う俺に、さらに莉子は続ける。


〈だって…わからないじゃん!大河がその先輩と、どこでなにしてたかなんて…!〉