先輩があまりにも強く引っ張るものだから、莉子の返事を最後まで聞けずに、俺の指は勝手に通話終了のボタンに触れていた。
俺は、落としそうになったスマホを慌ててポケットにしまうと、先輩といっしょに学校を出た。
もし早く送り終わったら、莉子の家に行こう。
そう思っていたのに、途中で先輩の自転車のタイヤがパンク。
ただでさえ、先輩の家まで遠いというのに…。
結局、押して帰ることとなり、往復で2時間近くもかかってしまった。
こんなことなら、やっぱり莉子を待たせなくてよかった。
しかし、ドタキャンしてしまったことをもう一度謝らないと。
その日の夜、俺は莉子に電話をした。
〈…莉子。今日はごめん〉
徐々に雨が降り出した空を窓越しに眺めながら、俺は莉子に謝った。
いつもの莉子なら、「もー、しょうがないなぁ」と言って、今度スタバを奢るようにせがまれる。
俺は、落としそうになったスマホを慌ててポケットにしまうと、先輩といっしょに学校を出た。
もし早く送り終わったら、莉子の家に行こう。
そう思っていたのに、途中で先輩の自転車のタイヤがパンク。
ただでさえ、先輩の家まで遠いというのに…。
結局、押して帰ることとなり、往復で2時間近くもかかってしまった。
こんなことなら、やっぱり莉子を待たせなくてよかった。
しかし、ドタキャンしてしまったことをもう一度謝らないと。
その日の夜、俺は莉子に電話をした。
〈…莉子。今日はごめん〉
徐々に雨が降り出した空を窓越しに眺めながら、俺は莉子に謝った。
いつもの莉子なら、「もー、しょうがないなぁ」と言って、今度スタバを奢るようにせがまれる。