〜♪〜♪〜♪〜♪


わたしのスマホが鳴った。

画面に表示されたのは、もちろん大河の名前。


〈もしもし、大河?練習終わった?〉


上機嫌で電話に出るわたし。

しかし、そのすぐあとに告げれられた言葉に、わたしは絶句してしまった。


〈…ああ、莉子?ごめんやねんけど、今日…会えへんくなった〉


…え……?


〈…どういうこと?〉

〈実は、今からマネージャーの先輩を家まで送らなあかんことになって…〉


野球部は、マネージャーを家まで送り届けることが決まりとなっている。

しかしそれは、3年生の役割のはずだ。


〈なんで大河が…?だって、大河には関係ないじゃんっ〉

〈それが…、送るはずやった3年生の先輩が急に用事があって先に帰らはって…。これもレギュラーの務めやって、その先輩にあとのことを頼まれてん〉