「そうなの?それじゃあ、大河ももう帰ってるかな…!?」


もしかしたら、久々に大河に会えるかもしれない。

そう思っていたら――。


「…いや。大河はまだ練習中」

「え…?」

「後半は、レギュラーだけの特別メニューをするとかで。それ以外の部員は、こうして帰らされたってわけ」

「…そうなんだ」


大河がまだ残っていると知って、わたしはあからさまに肩を落としてしまった。


でも悠だって、本当ならこんなこと言いたくなかったはずだ。

なぜなら、自分はレギュラーじゃないと再認識させられているようなものなのだから。


「莉子、このあと時間ある?」

「…ん、あるよ?どこか行く?」

「ああ。小腹が空いたから、付き合ってや」


悠がそう言うから、わたしたちは近くのファストフード店へ入った。